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2012-07-03

職業選択

最近、大学の教員や学生課の方とお話する機会が時々あります。
話題は発達障害なのですが、こどもの療育のことではなく、そこに在学している学生さんについて。
発達障害がある学生さん、あるいは、その診断がつくであろう学生さんの話になります。
教員にしても学生課の方にしても、学生さんがより良い人生の選択ができるようにと思っていらっしゃいます。
多くの場合は、幼児期や学童期に適切な療育を受けておらす(軽度のタイプが多く、何とかやってこられていたよう)、本人もご家族も、自分自身を理解することから始めなければならないことが多いようです。

いろいろな話があるのですが、その中で気になったこと、職業選択について。
私が関わっている大学の中には、看護師免許の受験資格がとれる大学がいくつかあります
(前職が看護師なので、たまに講義等の依頼を受けます)。
看護師免許をとれれば、職にあぶれることはまずないと思います。
また、同年代の女性の職業としては給与も高いほうで、食べていくに困ることは余りないでしょう。
この不景気、そういう職もなかなか少ないでしょうから、最近は結構な人気があります。
ただ、多くの看護師の職場で求められるスキルといえば、
人に対する観察力と統合力、不測の状況での素早い判断力等、
発達障害がある人にとっては、得意でないスキルであることが少なくありません。
怪我や病気による身体的な問題から話せなかったり、
精神や心理的な問題から言いたいことが言えない相手の気持ちを察し、
患者さんが心身ともに、より心地よくなれることを考えなくてはなりません。
また、緊急の場面では素早く、多くの情報の中から必要な情報を選択し、判断し、処置をしなければなりません。
1つ1つの行動が患者さんの命に関わることも多く、ミスによって個人が訴えられることも少なくありません。

大人になった時に、働く場所があるかどうかはとても大事なことだと思います。
どの親御さんにとって、わが子が就職できたってことは、重い肩の荷を下ろす思いでしょう。
だから、何とかと思われる気持ちもよくわかります。
でも、そのために周りの人を傷つけてもいい理由はないし、
何よりも、本人がとても傷つく結果になる可能性が高いのです。
そこまでいかなくても、自分の不得意なスキルのために120%の力でいつも走り続けなければならないのは、
普通の人であれば、とても辛いことではないでしょうか。

発達障害がある全ての人が、看護師になることが難しいというわけではありません。
また、不得意なことにチャレンジしていくことがダメと言っているわけでもありません。
ただ、職業選択のような大きな選択をする時には、世間一般的に良いとか安定しているとかいう基準だけではなく、
本人の特性を考慮して、適度な負荷はありながらも、心地よく過ごせる環境を考えていければなと思います。
できれば本人が自分の得意・不得意や好き・嫌いを肯定的に捉え、自分自身で選択していければ、
それこそが、大人になるってことではないかと思います。
そんな大人になれるように、こどものうちから積み重ねなれることはたくさんありますよね。

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