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2011-04-21

共有☆共感

今年度4月から、福岡県粕屋町の療育事業を担当することになりました。
発達障害がある小学生に小集団の療育を行うことと、保護者の皆様に家庭での療育を指導するものです。

先週末が、その療育事業の第1回目でした。
5人一組の低学年クラスと、同じく5人の高学年クラス。
どちらに参加されいるお子様も、とてもカワイイ。
思春期を迎える前のこの時期に、集団の中での過ごし方(社会性)をきちんと学べれば、
彼らにとって、集団で過ごすことは、できること・わかることになり、
それが楽しいこととにもなり、地域社会で生活できる大人に育つはずなのです。

さて、そんなクラスの中で、とてもステキだったエピソードを1つ。
授業場面(決められた活動をみんなで一緒にする時間)と授業場面の間にある休み時間、
教室の中には、ゲームやビデオはもちろん、おもちゃなるものは何もありません。
その時間、こども達はどうするか。
ゲームやビデオのように興奮させられる物はなく、決められた活動もない。

低学年クラスは、1人のお子さんが、ホワイトボードにお絵描きを始めました。
そうすると、もう1人、隣で書き始めました。
ホワイトボードの中を縦横無尽に描きだした2人の絵は、互いに交錯していますが、どちらも怒りません。
それをじっと見ている子がもう1人います。
先の2人の様子を遠巻きに見ながらも、少しずつ近づいていき、その1人も描き始めました。
誰もけんかすることなく、1つのホワイトボードに3人がお絵描きをし、その様子を残りの2人がみています。

そして高学年クラス。
休み時間になっても着席したままで、誰も動きださない。
先生役の私が、ホワイトボードにお絵描きしてもいいよと、声をかけると、
1人の子が立ちあがり、お絵描きをし始めました。
他の4人は、それをみているものの、誰も動きだしません。
最初に1人も、何となくつまらない感じに思ったのでしょう、お絵描きを辞めて席に戻ります。
しばらくすると、1人が、消しゴムを定規に載せて飛ばし始めます。
消しゴムは、人がいない方向に、力を加減して飛ばされています。
後ろから前へ飛ばすと、前の席の子が振り返り、その様子を見ています。
何度か飛ばしているうちに、全員が、消しゴム飛ばしを振り返って見ています。
消しゴムが飛ぶとクスクスッと笑い声が聞こえたり、飛んだ消しゴムを拾いに行ったり、
言葉が交わされているわけではないのですが、みんなが消しゴム飛ばしという1つの活動を見て、
その消しゴムの行方に笑ったり、拾いにいったり、反応しているのです。

こういう状況を共有、共感していると言います。
人と人とのコミュニケーションは、言葉をしゃべればいいってもんじゃない。
その場面を共有、共感しているか否かが大事で、その多くは、非言語コミュニケーションの能力なのです。
こういうステキな場面が増えるように、これから1年、頑張っていきましょう。

コメント ( 2 )件 | この記事のリンク

  • 名前:鬼理事長   投稿日時 : 2011.04.23 【URL】
  • 九州療育事業開始有難うございます。
    当日参加させていただき有難うございました。

    とても楽しい時間でした。
    今回のお子さんたちは、学校では
    お客さんであったりしょうがない子として
    思われていたりされていたと思います。

    でも、今回の療育空間では
    どの子もとても素敵な個性があり
    可愛らしく思いやりに溢れたお子さんたちでした。

    沢山の秘められた能力と力があり
    この療育事業を続けて受講することで
    子供さんたちの隠れた力が存分に発揮されることは
    間違いありませんね。

    どのお子さんも、最初は自信なさげに過ごしていましたが
    療育終了時には、やれた感を持ち達成感をたたえていました。

    そして、スクール形式の療育に鳥肌が立ちました。
    子供たちが多くの時間を過ごす
    教室での場面が再現されたこのスタイルは
    子供たちが抱えている
    【困った】が沢山見え知る事ができ
    どうすれば【困った】が自分の力で
    解決できるかを教えられていました。

    とても素晴らしい療育事業の開始に
    当日の夜は、興奮で中々寝付けませんでした。

    今回の療育事業を開催されている
    特定非営利活動法人ほしの皆様と
    行政のサービスとして開始した
    糟屋町福祉課の決断
    そして、講師として指導される
    鬼社長に感謝です。

  • 名前:eguchi   投稿日時 : 2011.04.25 【URL】
  • いつも応援ありがとうございます。

    初めてのこども達、初めてのスタッフの方々と、
    どんな時間になるのか、久しぶりにドキドキした初日でしたが、
    それぞれのこども達にある、いい部分と課題となる部分がよく見えた一日でした。

    どの子にも、今よりももっと、社会性をもった関わりができる芽があり、
    ただただ、できない子だからと養護されて生きる人生よりも、
    きちんと教えてもらって、できることが増えて、
    自分達の力で社会に参加できる人生のほうが楽しいと思うのです。
    そして、それをいかに育てていけるかが、私たち大人の使命だとも思っています。
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