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2010-08-13

「楽しい」と「興奮する」

こども達が活動を好きになるために必要な要素は、『楽しい』です。
そして、『楽しい』と『興奮する』は、ちょっと違います。
最近の学校の活動や教材をみていると、往々にして『興奮する』ものが多い気がします。
例えば、こども達は、学校の教科書にカラーのアニメやシールがついていると、
学校という環境では珍しいので、ちょっと興奮します
(最近のこどもは、シールぐらいでは大して反応しないこともありますが…)
でも、それは、1週間もすれば飽きます。なぜなら、一時の刺激に興奮しただけだからです。
都会の小学生が田舎に行って農業体験するとか、普段は接することもない歌劇を観にいくとか、
それは、普段は経験しない珍しい刺激なので、とても興奮します。
でも、興奮するだけです(そこに本当の楽しさを見出す子もゼロではありませんが…非効率です)。
それに比べて、『楽しい』とは、どんなことか。
最大の『楽しい』は、『自分で理解してできる』なのです。
その内容は、特別なことでなくてよくて、普段の生活の中でのことでいいのです。
私たちが行っているスクールトライアルは、とても地味です。
授業教材は、学校の教科書、折り紙、色画用紙、白黒印刷のかざりっけないプリント、
遊び道具は、ボール、なわとび、絵本が数冊、クレヨン、自由帳、粘土ぐらいでしょうか。
それでも、昨年度卒業生のハイジちゃんは、前の晩から楽しみにして、当日の朝は自分から起きて用意をします。
普段の幼稚園は、行くのが嫌で起こされなきゃ起きないし、用意もモタモタして遅刻することもしばしばなのに。
今時の多種多様の教材を使う習い事を数多くしているVくんは、「一番楽しいのはスクール」と、言っていたそうです。
目を光らせるような教材がなくても、珍しいおもちゃがなくても、
それでも楽しいのは、『自分で理解してできる』からです。
彼らを含むクラスは、授業中には元気よく手が挙がり、黙々と活動に取り組み
休み時間になると、何もない教室で、周りのこども達と大声で笑っています。
教える人の腕のみせどころは、凝った教材を考えることではなく、
こども達のわからないところを掴んで、それをエラーさせずにできるようになる教え方を考えることです。
ちなみに、「こどもは、怒られて、失敗して学ぶのよ。」と、言われる先生ほど、
こども達がなぜ失敗しているのかわかっていないし、それを押さえた教え方をできません。
上手く教えられないことを、あたかも、それが必要なことにすり替えているのではないでしょうか。
あ、私たちも、時々、意図的に失敗させて失敗することを学ばせることをします。
でも、それは、人との関係を保つこと、多少嫌なことがあっても人についてくる社会性の発達ができてからで、
そこができていない子どもたちに、失敗から学ばせるっていうのは、ちょっと難しいです。
ますます人と一緒に過ごすことが嫌になり、みんなと一緒に過ごすために適当な振る舞いをしようなんて、
まず、思うようにはなりません。
ということは、大人が力づくで何とかできる年齢までしか、言うことを聞かないってことです。
力づくで何とかできる年齢は、思ったよりも短いです。

話は長くなりましたが、こども達にとって必要なことは、一時期だけ興奮させられる教材や活動ではなく、
長い時間かけて続けられる「楽しい」ことです。
その究極は、自分で理解してできることであり、それが日々の生活の中で得られる内容であることだと思います。


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  • 名前:   投稿日時 : 2010.08.16 【】
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