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2009-01-12

県立大学の皆さんへ その1

毎年、兵庫県立大学の学生さんに講義をさせていただいており、
今年度も、昨年末に3回生の学生さんに話を聴いていただきました。
内容は起業についてですが、当社の紹介から経営について、また、働くということについて、
学生さんにも意見を述べて頂きながら、話をすすめていきました。
毎度のことなのですが、私がついついしゃべり過ぎてしまい、ほとんど質疑の時間が取れなくなるのですが、
今回は、講義後のアンケケートを頂くことができ、学生さんの感想を伺うことができました。
皆さん、お忙しい中、ありがとうございます。

いくつか質問をいただいていましたので、ここでお返事させて頂こうと思います。
1つ目は、「スタッフの教育プログラムについて」
うちのスタッフ達、色んなバックグラウンドを持っています。
臨床心理士、教員、言語聴覚士、保健師、中には他の施設で働いてきた経験、などなど。
でも、どんな資格をも、発達障害がある子どもの発達を促せるスキルがある証明にはなりませんので
(現段階では、発達障害がある子ども達の特性を活かして発達を促すスキルを保証するものではない)、
働き始めてから、働きながら、そのスキルを積んで頂いております。
どれだけ机上での学習やデモを行ってとしても、それはあくまで知識の積み重ねであって、
実際に様々な特性もつ子供を目の前にした時に、知識をつなげて使えるスキルではありませんので、
担当の子どもをつけて、実際にどんどんセラピー(子どもの発達を促す教育)を行ってもらいます。
ただ、無防備に何もできない新人さんにまかせっきりにするわけではありません。
必ずリーダーをつけ、一緒にセラピーの準備をします。事前準備はとても大事です。
その準備を少し紹介させて頂くと、例えば、当社のセラピーは1回2時間で行うのですが、
まずその様子を丸々ビデオで撮影します。もちろん編集なしです。
そして、そのビデオを、新人さんであれば倍ぐらいの時間、つまり4時間ぐらいかけて見て、
子どもと自分の言動を全て拾い上げます。
子どもとの間で行うセラピーとは、子どもとスタッフの相互作用の中でうまれてくるものなので、
双方の言動がどうであったかが意味を持ちます。
それから、ターゲットにしていた行動がうまくいっていたか、
いっていない場合はどこがまずくて、どう改善しなければならないのか等、検討していきます。
そしてこの作業は、新人セラピストが一人でするのではなく、必ず先輩スタッフも一緒に行っていきます。
お互いがそれぞれでビデオを見て、それぞれで改善点等を考えて、その後、一緒にディスカッションします。
つまりは、2時間のセラピーのために、二人のセラピストが、それぞれ3~4時間ぐらいかけてビデオを見て、
それについての評価や対策をそれぞれで考えて、
さらに、二人がディスカッションして次の方法を考えていきます。
2時間のセラピーのために、二人合わせて10時間以上の準備時間をとっているということです。
これを、1人の子どもにつき、少なくとも月に2回は行っております。
この中で大事なことは、お互いがそれぞれでビデオを見て考えてから、
それを確認しあうディスカッションをすることです。
リーダーがポイントだけを伝えてしまえば簡単で、2~3時間ぐらいで終わると思います。
でも、そうすると新人セラピストさんの多くは、自分で現状を読み取って、次を考える力がつきません。
自分でセラピーができるということは、その知識を持っているということではなく、
その知識を統合して方向性を判断するということで、
その判断をする力は、リーダーから答えをもらっているだけではつかず、
自分で考えて何らかの判断をするという作業を繰り返すことが大事なのです。
また、リーダーにも学びがあります。
自分自身もわからなかった時代があったはずなのですが、その時はそれを意識していたわけではないので、
いざ教える立場になったときに、何がわからなくてつまずいているのか、
どう説明されれば理解できるのかわからない、それを知り学ぶことができます。
また、私たちが当たり前と思っていたことが、そうでない人たちにはどう感じるのかを知る機会になる。
このことは、ペアレントトレーニングや外部の人に説明するときに活きてきますし、
そもそも人に伝えるスキルが、直接子どもにセラピーするときに最も役に立つことなのです。
このようにテマヒマかけることが、まわりにまわって質の向上に繋がっていきます。

余談ですが、クライアントと関わっている場面をビデオ撮影して、その後チェックすることは、
人と関わることをサービスとされるお仕事される方、看護師・保健師・教員・心理士・販売員・・・
全ての方にお勧めです。
サービス業は、製造業のように製品が残るわけではないので、後でチェックすることが難しくなります。
また、人の記憶は勝手で、自分の都合のいいように書き換えていきますし、
そもそも、セラピーを行っているその瞬間に子供と自分との相互作用をモニタリングするなんていうのは、
とても難しいことなのです。
その点、ビデオ正確記憶してくれ、また都合がいいように書き換えをしませんのでね。
あ、クライアントが拒むからできないと言われる方もいますが、
自分に返ってくるサービスの質向上につながるとわかれば、嫌がる人はそういないと思います。
ちなみに、当社で断れたことは一度もありません。
この他にも、自分のケースについてプレゼンする、このHPにあるブログのように文章で整理する機会など、
いろいろな仕掛けの中で、スタッフの教育を行っております。

つづく

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