2012-06-26

冠婚葬祭

私たちがお付き合いしているご家族は、数年以上お付き合いが続く場合が殆どです。
長くお付き合いしていると、いろいろな人生の出来事があり、笑いあり涙ありの時間が少なくありません。
先日、クリニックの外来相談でお話ししていたお母さん、つい最近、叔母さんを亡くされたそうです。
叔母さんは、こどもの発達やお母さん自身の母親としての心の支えでもあったそうです。
そんな大切な叔母さんのご葬儀ではありますが、発達障害があるこども達にとっては難しい場面の1つです。
もちろん、こどもの記憶がある限りでは初めての経験。
それでもお母さんは、母子共に最もお世話になったかもしれない叔母さんの葬儀に、
こどもを連れて行かないと一生後悔するかもしれないと思い、こどもと一緒に葬儀の一部始終に参加されたそうです。
こどもに状況を説明したとしても殆ど理解できないだろうし、1時間近くもジッとしておくことは、
日常では皆無だと思いますが、何とかその場で過ごしてきたそうです。
お母さんがお話しされるには、毎日数年間、家庭でのセラピーを続けて来て、
新しい課題や難しい課題を乗り越えてきた経験があったので、私なら何とかできると思えたそうです
(私の外来では月に一度、課題の更新とやり方のチェックをしているだけで、
全ての課題を実際に教えているのはお母さんです)。
それから、亡くなられた叔母さんが、ご近所の方々に子どものことを紹介していたそうなので、
葬儀に参加した時も、周りの大人が「○○ちゃん」と、声をかけてくれ安心したそうです。

私は常々、子どもたちへの日々のセラピーで何を大事にするかについて、たまにある行事で上手く振る舞うためではなく
(そこに多くの時間を割くぐらいなら休んでもいいと思っています)、
1年の殆どである日常の生活を快適に過ごすためだと言っています。
でも実は、その積み重ねが、たまにしかないイレギュラーな出来事もこなせる力でもあって、
その力とは、こどものスキルだけなく、ご両親の自信でもあるんだなと思いました。

お母さんは、こどもと自分の事を気遣い可愛がってくれていた叔母さんが、
こういったチャレンジの機会を作ってくれたんだと思い、
また、遠い日に必ず訪れるであろう自分自身の葬儀をも想ったそうです。

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