2009-07-27

セミナーの質問より「ヒトは、はじめからソーシャルである」

先週末、7月セミナーが無事に終了いたしました。
今年も、遠方からもたくさんのご参加をいただき感謝しております。

さて、セミナー中やセミナー後のアンケートでいただいた質問の中から、
少し気になったご意見に、このブログの中で1つずつお応えしたいと思います。

まずはじめに、下條先生の講演より、
「ヒトは、はじめからソーシャルである」
というメッセージについて。

あるお母様から、「そのヒトは、定型発達の子どもに限ったことですか?」と。
そうですよね、そのヒトが、定型発達だけに限っているとすれば、
はじめから(先天的に)あるべきもものが、あとから(後天的に)学べるとは考えにくいですよね。

私の意見は、
「そのヒトには、発達障害がある子ども達も含まれると思います。
 ただ、定型発達の子ども達に比べて、それが弱いのだと。
 種がすごくナイーウ゛なので、温室(通常異なる教育環境)が必要なだけです。」

このコメントについて、翌日、下條先生にもご意見を伺ってみました。
「彼らにも、オタク的な興味=好きなこと、は必ずあり、
そこ で働くポジティヴループは健常とさして変わりない。
その上、オタク的に喜ぶ仲間から受ける「社会的報酬」は案外ある。
いずれにせよ、療育面から見ると、このあたりが勝負の分かれ目、なんでしょうね。」
とのことでした。

下條先生の話しは、つまり…
発達障害がある子ども達にも、特異的に好むものや活動があり、
それを好む過程は、定型発達の子ども達のそれと同じである
(講演の中でもでてきた、ポジティウ゛ループ)。
そして、それを共有できる仲間を求める、また、仲間を喜ぶことが社会性である、
ということですね。
(仲間を求めたり、仲間がいること自体は、報酬の中でも社会的報酬)

例えば、なかなか友達と一緒に遊べないAくんがいたとします。
Aくんは虫キングが大好きで、虫キングの話をするのがこれまた好きで、
自分が虫キングで遊んでいる時にお友達が覗きこんでくれば、
即座に、1つ1つの虫について説明をし始めます。
お友達も、最初はうなずきながら聞いてくれ、Aくんも嬉しくなります。
Aくんは調子があがり、どんどん話をすすめていきます。
ところが、お友達は、長い話しに途中から飽きてきて、
その話は止めてブランコに行こうと言い出します。
でも、Aくんは、もっと虫キングの話を聞いてほしいし、
ブランコはやりたくないので断り、Aくんだけがブランコに行ってしまいます。

こんな話があった時、Aくんには社会性がないと判断しがちですが
(だから、友達の気持ちを察してブランコに行かなかった)、
「虫キングの話を誰かに聞いてもらえて嬉しい」と、思っている時点で、
それは社会性だということです。

ここからは私見ですが、Aくんには、あるラインまでの社会性があります。
ただ、Aくんが生活していく中で、年齢や相手や生活環境などによって、
必要とされる社会性が変わってきます。
そこで、今ある社会性を、生活が円滑にできるようにもう少し促していくことが療育だと思います。

続きは、次回のブログで。

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