2009-03-28

こそあど言葉

電車でのできごと。
駅が近づくアナウンスが流れた時、盲導犬を連れた男性が扉に向かって立っていました。
降りようとされていたと思うのですが、開く側と反対の扉の方に立っています。
その様子を見て乗客の一人が、「こっちですよ。」と、声をかけます。
男性は、声をかけられたことには気づいているようですが、ちょっと戸惑っています。
なぜかって、「こっち」が「どっち」なのかわからないからです。
見えていない男性には、「こっち」と声をかけてくれた方の視線や指差しは見えません。
「反対ですよ。」と、声をかけると、男性は180度振り返り、無事に反対側のドアから降りていかれました。

発達障害がある子ども達に関わっていると、似たような場面をよく見かけます。
「こっちでしょ!」と、怒られても、その人を見ていない子どもに、「こっち」は、わかりません。
私たちは、こそあど言葉を使うとき、同時に、視線とか指さしでその方向を示しています。
そして相手は、その視線や指差しの意図が理解できるから、言われていることがわかります。
発達障害がある子ども達の多くは、アイコンタクトやジェスチャーの理解が下手です。
だから、こういった曖昧な表現は理解しきれないのに、
周りの大人がよく使ったり、また、短い言葉なのでエコーしやすかったりで、
間違った使い方のまま使い続けてしまいます。
さらに具合わるいことに、「こっち」は、立場が変わると「そっち」に変わったりするのですが、
立場の変換が下手なので、さらにややこしい日本語になります。

私たちは、こそあど言葉は、コミュニケーションの中でも最後のほうに教えます。
そこそこの言葉の種類やアイコンタクトができるようになってからです。
発達障害がある子ども達の特性を考えて、子ども達が学びやすく教えていきましょう。

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